配当金って何? 果物畑で学ぶ株の本当の価値とは?

はじめに
株価が下がって損した!!

と感じていませんか?
でも、配当金の価値に目を向ければ、見方が変わります。
今回は“果物畑”のたとえ話を使って、株の本当の魅力をわかりやすくお届けします。
第1章:果物畑を借りたジョンのはなし

ある村に広大な 果物畑 がありました。
村人たちはその一角を借りて、果物を育てることを楽しんでいました。
主人公の ジョン という男の子も、おこづかい100円を使って畑の一区画を借りることにしました。
村の人たちから「この畑はとても良い果物が実るんだよ」と聞いたからです。
畑の価値が下がってしまった!?
ところが翌年、他の村の畑の評判が良くなり、ジョンが借りた畑の人気が下がってしまいました。
その結果、畑の価値は 半分の50円 に。
「えっ!僕の畑が半分の値段になっちゃった…」
とジョンはショックを受けました。
そんな時、お父さんがこう声をかけます。
「ジョン、その畑から果物はちゃんと採れているかい?
値段だけを見ないことも大切だよ。」
ジョンがよく畑を見てみると、そこには リンゴが10個 も実っていました。
お父さんは言いました。
「この果物は、畑を持っている人への“贈り物”なんだ。
売ってもいいし、好きに使っていいよ。」
ジョンはハッと気づきます。
「そうか!畑の値段が下がっても、果物はちゃんと実ってる。
これが僕の“収穫”なんだ!」
第2章:価格が下がるって、実はチャンス?
次の年、ジョンが畑を眺めていると、お父さんがこう言いました。
「ジョン、隣の畑が50円で売りに出ているぞ。もし買ったらどうなるかな?」
ジョンは少し考えて言いました。
「隣の畑も10個の果物が採れるなら、合わせて20個のリンゴになるね!」
お父さんはにっこりして言いました。
「その通り。畑の値段が下がるということは、
同じ果物が“安く手に入る”ということでもあるんだよ。」
ジョンは笑顔になりました。
「値段が下がるのって、悪いことだけじゃないんだね!」
株式投資の話に置き換えてみよう
この話を株式投資に置き換えると…
- 畑の値段 → 株価
- 果物 → 配当金
たとえ株価が下がっても、配当金という「収穫」は変わらず受け取ることができるのです。
株価が下落したときの“利回りの変化”
たとえば、ある株を100円で買って配当が10円だった場合:
→ 配当利回りは10%(10円 ÷ 100円)
その株が50円に値下がりしても配当が同じなら:
→ 配当利回りは20%(10円 ÷ 50円)
つまり、価格が下がることで“収穫効率”が上がるのです。
✅ もし100円の株と、値下がりした50円の株を両方持っていたら?
→ 合計150円で20円の配当
→ 利回りは約13%!
逆に株価が200円まで上がった場合:
→ 利回りは 5%(10円 ÷ 200円)
と下がってしまいます。
【図表】株価と配当利回りの関係
株価 | 配当金 | 利回り |
---|---|---|
100円 | 10円 | 10% |
50円 | 10円 | 20% |
150円 | 10円 | 約6.7% |
200円 | 10円 | 5% |
※注意:実際の投資での目安
この話は分かりやすさを優先した例です。
実際の投資では、配当利回り3.75%(税引き後 約3%)が一つの基準になります。
→ 税引き後の配当利回り計算: 3.75% ×(1 – 所得税15% – 住民税5%)= 約3%
利回りが高ければいいって訳ではないんだね!

まとめ:下落は“収穫チャンス”でもある
株価が下がったとき、多くの人が「損した!」と感じます。
でも、本当に損かどうかは“その時に売ってしまうか”と“配当はどうなっているか”で変わります。
ジョンのように、「収穫できる果物=配当金」がある限り、 それは大切な資産の一部です。
そして、値下がりは新しい収穫の準備期間になることもあります。
あなたも“ジョン”のように、 果物=配当金を受け取りながら、 楽しく、そしてじっくりと資産を育ててみませんか?